水嶋大使着任挨拶
令和3年3月15日
この度、イスラエル駐箚日本国特命全権大使として着任いたしました水嶋光一です。
イスラエルは聖書の舞台として、数々の歴史的な遺跡や雄大な自然という観光資源に恵まれた国です。加えて、近年では優れたイノベーションを生み出すスタートアップ大国、ハイテク大国として日本でも大いに注目を集めています。伝統と革新が共存し、多様性に富んだこの魅力的な国に勤務できる機会をいただき、非常に光栄に思います。
日本とイスラエルは、地理的には離れているものの、両国民間の友好はその交流の歴史にしっかりと根付いています。約80年前、多数のユダヤ人難民を救った杉原千畝のエピソードはイスラエルでもあまりに有名です。また、10年前の東日本大震災の際、イスラエルが外国政府として初めて医療支援チームを派遣してくれたことに対する感謝を日本人は忘れません。先人たちが築いたこの友好の礎の上に、これからもあらゆる分野で一層良好な二国間関係を構築すべく力を尽くしてまいります。
中東地域に目を向けますと、イスラエルは近年、アラブ諸国との国交正常化を次々と達成し、地域の平和と安定において従来以上に重要な役割を担いつつあります。日本としては、こうした地域情勢も注視しつつ、中東和平プロセス再開を後押しし、イスラエル・パレスチナ間の信頼醸成を進めるべく、引き続き日本独自のイニシアティブである「平和と繁栄の回廊」構想を推進していく方針です。
現在、世界的なコロナ禍にあって、両国間の交流は大きな制約を受けていますが、このような中にあっても様々な分野で活動されている在留邦人及び両国関係者の皆様のお役に立てるよう、日本大使館員一丸となってできる限り支援して参りたいと考えています。大使館へのご意見・ご要望などをお聞かせ頂ければ幸甚です。
在任中、一人でも多くの皆様にお会いできることを楽しみにしております。皆様のご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
駐イスラエル特命全権大使
水嶋光一