海外安全対策情報 |
(2016年1~3月) |
1 治安情勢及び一般犯罪の動向 (1)1月1日深夜,ガザ地区より5発のロケット弾が発射され,イスラエル領シャアル・ハネゲブ地区(境界より約5km) 周辺の空襲サイレンが吹鳴,2発のロケット弾がイスラエル側開豁地に着弾した。 これを受けて,イスラエル空軍による報復攻撃が実施された。 (2)1月24日夜,ガザ地区より1発のロケット弾が発射され,イスラエル領シャアル・ハネゲブ地区(境界より約5km) 周辺の空襲サイレンが吹鳴,イスラエル側の開豁地に着弾した。 (3)3月11日夜,ガザ地区より4発のロケット弾が発射され,イスラエル領シャアル・ハネゲブ地区(境界より約5km) 周辺の空襲サイレンが吹鳴,全てのロケット弾がイスラエル側開豁地に着弾した。 これを受けて,イスラエル空軍による報復攻撃が実施された。 (4)3月14日深夜,ガザ地区より1発のロケット弾が発射され,イスラエル領シャアル・ハネゲブ地区(境界より約5km) 周辺の空襲サイレンが吹鳴,全てのロケット弾がイスラエル側開豁地に着弾した。 これを受けて,イスラエル空軍による報復攻撃が実施された。 2 殺人・強盗等凶悪犯罪の実例 日本人の被害の報告はない。 3 テロ・爆弾事件発生状況 昨年10月以降,イスラエル人とパレスチナ人との間の緊張の高まりを受け,エルサレム旧市街を含む東エルサレム, ヨルダン川西岸地区等における治安が悪化した。10月中旬以降は,エルサレム中心部だけではなく,テルアビブその他の 都市においてもテロ事件が発生,一連の衝突でイスラエル人,パレスチナ人合わせて約80名の犠牲者が出るに至った。 11月以降鎮静化傾向にはあるものの,引き続き予断を許さない状況が続いている。 イスラエル国内で発生した主なテロ事案は以下のとおり。 (1)1月1日午後,テルアビブ市内のディーゼンゴフ通りにあるパブにおいて,銃乱射事件が発生,2名が死亡, 8名が重軽傷を負った。その後犯人は,タクシー運転手を殺害し逃走したが,8日に至り自宅付近の潜伏先で射殺された。 (2)1月5日早朝,アラブ系イスラエル人がヘルツェリア(テルアビブ市北に隣接)を襲撃する旨、親族に告げ外出, 通報を受けた警察当局は,同地域の警備体制を強化した。後刻,当該人は警察に逮捕された。 (3)1月30日午後,エルサレム旧市街ダマスカス門付近において,パレスチナ人少年3名による刺傷事件にて1名が負傷, 犯人らは現場から逃走したが,後刻逮捕された。 (4)2月3日午後には,同じくダマスカス門付近において,パレスチナ人3名による襲撃事件(ナイフ使用。ライフル, パイプ爆弾所持)が発生,国境警備隊員1名が死亡,2名が重軽傷を負った。犯人らは,その場で射殺された。 (5)2月4日午後,ラムラ市(テルアビブ南東約15km)のショッピング・モールにおいて,パレスチナ人少女2名による 刺傷事件が発生,警備員1名が負傷,犯人らは,その場で逮捕された。 (6)2月6日午後,ラハット市(テルアビブ南約100km)の商店街にてパレスチナ人による刺傷事件が発生,1名が負傷, 犯人は逃走したが,後刻逮捕された。 (7)2月8日午後,アシュケロン市(テルアビブ南西約25km)において, 移民者(スーダン系)による刺傷事件が発生,イスラエル兵2名及び民間人1名が負傷,犯人はその場で射殺された。 (8)2月8日夕刻,ラムラ市(テルアビブ南東約15km)において,パレスチナ人少年による刺傷事件が発生, イスラエル人少年が負傷し,犯人はその場で逮捕された。 ( 9)2月19日午後,エルサレム旧市街のダマスカス門付近において, パレスチナ人による刺傷事件が発生, 警察官2名が負傷し,犯人はその場で射殺された。 (10)2月20日午後,同ダマスカス門付近において,パレスチナ人による刺傷未遂事件が発生,犯人はその場で逮捕された。 (11)2月24日午後,同ヘロデ門付近において,パレスチナ人による爆発物所持事件が発生,犯人はその場で逮捕され, 爆発物は無事処理された。 (12)2月29日夕刻,ネタニア市(テルアビブ北20km)のビーチにて,ユダヤ系イスラエル人4名とアラブ系 イスラエル2名が口論の末,投石,瓶等を投げ合う暴力事件が発生,アラブ系イスラエル人が重軽傷を負った。 (13)3月8日午前,エルサレム旧市街ハガイ・ストリートにおいて,イスラエル国境警察官に対するアラブ人女性による 刺傷未遂事件が発生,犯人はその場で射殺された。 (14)3月8日午後,ペタハ・ティクバ(テルアビブ東約10km) にてパレスチナ人による刺傷事件が発生,犯人は被害者等の反撃により,死亡した。 (15)3月8日夕刻,エルサレム旧市街ダマスカス門付近において,東エルサレム在住のアラブ人による銃撃事件が発生, 国境警察官2名が重傷,犯人はその場で射殺された。 (16)3月8日夕刻,テルアビブ南部のジャッファ地区において,西岸地区より不法侵入したパレスチナ人が通行人を次々に ナイフで切り付ける事件が発生し,1名(米国人旅行者)が死亡,12名が重軽傷を負った。犯人は逃亡の後,射殺された。 (17)3月9日午前,エルサレム旧市街付近において,2名のアラブ人がバスに発砲する事件が発生した。 バスの乗客に負傷者はおらず,犯人は逃亡の後,ダマスカス門の外で射殺された。 (18)3月11日午前,エルサレム旧市街の糞門付近において,パレスチナ人による刺傷未遂事件が発生, 犯人はその場で逮捕された。 4 誘拐・脅迫事件発生状況 日本人の被害の報告はない。 5 対日感情 基本的に良好であり,特段の変化は見られない。 6 日本企業の安全に関する諸問題 JICA,JETRO及び日系企業関係者に対し,不測の事態に備え,緊急連絡体制の整備・訓練の実施。 また,出張者等が当地を訪問する場合は,短期間の滞在であっても連絡先を当館へ通報するよう指導している。 7 日本人安全対策のために取った具体的措置 (1)以下注意喚起につき,一斉メール(在留届・たびレジ登録者(短期滞在者)宛)及び当館ホ-ムページに掲載を行った。 (ア)1月3日:テルアビブ市街中心街での銃乱射事件(注意喚起) (イ)1月4日:テルアビブ市街中心街での銃乱射事件(注意喚起) (ウ)1月5日:ヘリツェリア付近における注意喚起 (エ)1月5日:ヘリツェリア付近における注意喚起 (オ)1月8日:テルアビブ及び周辺地域における高度警戒レベルの発出について (カ)1月8日:テルアビブ市街中心街での銃乱射事件(容疑者に死亡) (キ)3月9日:治安悪化による当地警戒レベル引き上げについて(注意喚起) (ク)3月29日:「土地の日」について(注意喚起) (2)たびレジ登録者(短期滞在者)を対象とした注意喚起メール。 1月7,14,21,28日。 2月4,10,12,18,25日。 3月3,10,24,31日。 |