魚にご注意
(平成23年9月21日)
ロシュ・ハシャナ(ユダヤ新年)を迎えるにあたり、
イスラエル保健省は魚料理による食中毒(ビブリオ・バルニフィカス感染症)につき警告しています。
ビブリオ・バルニフィカスとは
海水魚の食中毒で有名な腸炎ビブリオとは親戚関係にある菌です。
ハイリスクの人が、発症すると敗血症、壊死性筋膜炎などを生じ、最悪の場合死亡または筋膜炎により
手足を切断しなければならない場合があります。
どのような人が感染しやすいのでしょうか?
この菌に感染したとしても、健康な人は軽い下痢、腹痛ですむ場合が多いようです。
注意が必要なのは、病気の治療のため抗がん剤、ステロイド剤、免疫抑制剤などを内服し免疫力が弱っている方々、
糖尿病および肝硬変などの慢性肝疾患をお持ちの方、貧血治療のため鉄剤を内服されている方がこの菌に暴露されると、
上述したような重篤な症状を発症する可能性が高いようです。
どのように感染するのでしょうか?
ほとんどの方は、菌に汚染された魚を経口接種することにより感染しています。(経口感染型)
また、2割から3割の方は、菌に汚染された魚のひれ、ウロコなどから皮膚の傷口を経由して感染します。
(経皮感染型)
重症例はどんな症状ですか?
2日程度(多くの場合は24時間以内)の潜伏期間を経て、発熱、悪寒にくわえ皮膚(おもに下肢)に激痛が生じます。
症状は急速に悪化するので早めの医療機関受診をお勧めします。
感染予防のために
・魚はきちんとした冷蔵設備のあるお店で購入するようにし、決して冷蔵設備の不完全な屋台などでは買わないようにしてください。
・ヒレやウロコで皮膚を傷つけ感染する例があるので、上述したハイリスクの人は魚を調理しないほうが無難です。
・魚はよく加熱し、冷めないうちに食べるようにしてください。
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